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駆け抜ける風 2  

 宿を出てから1日と半分が過ぎた頃、街道の咲に家屋の屋根が数軒並んでいるのが見えた。
 ――どうやら、村に到着したらしい。

 冒険者たちが村に着いた頃には日は西の山にかかるくらいまで傾いており、辺りはすっかり夕日の朱色に染まっていた。
 ・・・今から野外活動を行うのは少々無謀だろう。
 アレクが疲れきっているミナスを支えつつ、仲間に提案した。

「・・・ここまで日が落ちていたのでは、もう巣を探すなんて無理だな。今日はここに泊まって探索は明日からにしよう」
「とりあえず、宿を探しましょう?ついでに、酒場もね」
「・・・・・・ジーニ。飲むのは勝手だが、仕事できてることを忘れてハメ外しすぎんなよ?」

 ギルのツッコミに慌てて手を振った彼女いわく。

ScreenShot_20121230_092353328.png

「いやいや、飲むつもりで言ってるわけじゃなくてさ、村人から情報収集できるでしょ?」
「・・・ああ、なるほど。んじゃ、宿と酒場な。パッパと探しますか」

 ――数刻後、冒険者たちは村の酒場兼宿屋というありがちな店の中で食事をしながら今後の方針を相談していた。
 辺りはすっかり日も落ちて、窓の外は闇の帳に包まれている。
 酒場の中には一日の仕事を終えた村人達が安い酒を飲みながら他愛もない雑談に花を咲かせていた。

 ・・・時折、此方をちらちらと窺ってくるものの、流石は街道沿いの村といったところか。
 通常の村に比べて”余所者”に対する警戒心はあまり強くはないらしい。

「さて――」

 アレクがエールを片手に切り出すと、彼の幼馴染が口を開いた。

「・・・とりあえず、今の状況と今回の仕事の注意点を一度纏めておくぜ」

①依頼の目的は指輪の奪還である。
②指輪はグリフォンに奪われている。
③指輪は巣穴にある可能性が高い。
④期限は一週間後(8日目の朝)まで。
⑤村まで片道1日半なので今は2日目の夜。
⑥帰りの移動時間を考えると、5日目の日が暮れるまでに指輪を回収しなければならない。

 まぁこんな感じだな、と結んだリーダーの言葉に各々頷く。
 優先事項は巣穴探しだろうということになった。

「その後は中を探索して財宝置き場を見つける。グリフォンは集めた光物を巣穴の一箇所に集め、護る様にそこで自身も寝泊りする習性がある」
「・・・・・・よく知ってるのですね、ギル」

 驚いたようなアウロラに、ギルは似合わない苦笑いを向けた。冒険をやっていた母の受け売りであるため、そう感心されると妙に居心地が悪いのだ。

「運良く狩りか何かで出払ってくれていれば良いが、そうでなければ確実に戦闘になるだろう」
「仕事の期限にも気をつけねえとな」

 エディンがギルの台詞が終わったのを見計らい、全員に注意を促す。

「移動時間があるから、実質的には明日からの3日間でなんとかしねえといけねえし」
「・・・時間が無い。運良く酒場もあったわけだ。今の内に村人から情報を集めてしまおう」

 アレクの言葉を皮切りに、それぞれが情報収集に入った。

 ――結果。
 村人から巣穴の場所に関する重要な情報を聞き出すことに成功した。

「・・・グリフォンの巣は西の遺跡か。ここからも近いらしいし、この村を拠点に行動しよう」

 アレクが広げた簡易な地図を、エディンとジーニが覗き込み意見を交わす。
 アウロラがすっかり空になった二人の杯をまとめて給仕娘に渡し、全員を見回した。

ScreenShot_20121230_094011062.png

「とりあえず、目的の場所は分かりました。今日はそろそろ切り上げて、今後に備えませんか?」

 それに同意した冒険者たちは、旅の疲れを取りに2階へと上がっていった。

2013/01/04 04:51 [edit]

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