Sun.
密売組織 1 
「ふぁ~あぁ・・・・・・よく寝た。う~ん・・・・・・・・・」
という呟きを漏らしたのは、珍しいことにアレクだった。
”金色の狼”の面々が、階下の食堂へと下りてくる。
親父さんが窓から見える太陽の位置を確認すると、すでに時刻は昼近くになっていた。
「おいおい、お前等・・・・・・。いつもの事ながら、たまには朝から仕事しようって気にはならんのか」
親父さんは毎度の事ながら顔をしかめている・・・。
今起きてきたばかりの一団は、そんなことを気にする素振りも無く、壁の貼り紙を眺めている。
ふと、エディンがその黒い双眸をひとつの貼り紙に向けた。
「おや、この貼紙は・・・・・・今日貼ったのかい親父さん?」
「ああ、それは今朝、教会から送られてきた依頼状だ。なんでも急な事らしくてな、できたら今日中に人材を送って欲しいとか言ってたなあ・・・」
「ふーん。死霊に詳しい人、かあ」
「まあ、死霊術士の杖なら持ってるけどね」
ミナスとジーニがそれぞれ貼紙を読んで感想を漏らす。
親父さんが、二人の様子を眺めながら口を挟んだ。
「まあ教会からの仕事だから信頼はできると思うが、いかんせん情報が少ないのが気に掛かるな・・・」
「ふ~ん」
ギルが頬をぽりぽりと掻きながら言った。
「教会からここに依頼が来るなんて珍しいな・・・報酬もそこそこだし」
「お前等、今は仕事も無くて暇を持て余してんだろ?たまには業を落とすような仕事をやってみたらどうだ?」
「う~ん・・・・・・・・・どうしようか?」
と、ギルは振り返って仲間達に聞いた。
確かに、以前のフィロンナの花を探す依頼から、もう10日以上も経っている。
アレクが新しい技を武闘都市から習い覚えたせいもあり、そろそろ懐も寂しい頃だ。
相談の結果、「暇な事だし、やってみるか」ということになった。
エディンが言う。

「報酬もそこそこあるし、まあ教会からの依頼なら法に触れるようなことをさせられる事も無いだろう・・・・・・やってみることにするよ」
「そうか・・・・・・じゃあ詳しい事は聖北教会のレンフ司祭に聞いてくれ、場所は分るな?」
「もちろんですよ」
苦笑したアウロラが、からかうような親父さんの言葉に応えた。
「じゃあ行ってくる」
親父さんと、ちょうど箒片手に店に戻ってきた娘さんに挨拶して、冒険者達は聖北教会に向かった。
という呟きを漏らしたのは、珍しいことにアレクだった。
”金色の狼”の面々が、階下の食堂へと下りてくる。
親父さんが窓から見える太陽の位置を確認すると、すでに時刻は昼近くになっていた。
「おいおい、お前等・・・・・・。いつもの事ながら、たまには朝から仕事しようって気にはならんのか」
親父さんは毎度の事ながら顔をしかめている・・・。
今起きてきたばかりの一団は、そんなことを気にする素振りも無く、壁の貼り紙を眺めている。
ふと、エディンがその黒い双眸をひとつの貼り紙に向けた。
「おや、この貼紙は・・・・・・今日貼ったのかい親父さん?」
「ああ、それは今朝、教会から送られてきた依頼状だ。なんでも急な事らしくてな、できたら今日中に人材を送って欲しいとか言ってたなあ・・・」
「ふーん。死霊に詳しい人、かあ」
「まあ、死霊術士の杖なら持ってるけどね」
ミナスとジーニがそれぞれ貼紙を読んで感想を漏らす。
親父さんが、二人の様子を眺めながら口を挟んだ。
「まあ教会からの仕事だから信頼はできると思うが、いかんせん情報が少ないのが気に掛かるな・・・」
「ふ~ん」
ギルが頬をぽりぽりと掻きながら言った。
「教会からここに依頼が来るなんて珍しいな・・・報酬もそこそこだし」
「お前等、今は仕事も無くて暇を持て余してんだろ?たまには業を落とすような仕事をやってみたらどうだ?」
「う~ん・・・・・・・・・どうしようか?」
と、ギルは振り返って仲間達に聞いた。
確かに、以前のフィロンナの花を探す依頼から、もう10日以上も経っている。
アレクが新しい技を武闘都市から習い覚えたせいもあり、そろそろ懐も寂しい頃だ。
相談の結果、「暇な事だし、やってみるか」ということになった。
エディンが言う。

「報酬もそこそこあるし、まあ教会からの依頼なら法に触れるようなことをさせられる事も無いだろう・・・・・・やってみることにするよ」
「そうか・・・・・・じゃあ詳しい事は聖北教会のレンフ司祭に聞いてくれ、場所は分るな?」
「もちろんですよ」
苦笑したアウロラが、からかうような親父さんの言葉に応えた。
「じゃあ行ってくる」
親父さんと、ちょうど箒片手に店に戻ってきた娘さんに挨拶して、冒険者達は聖北教会に向かった。
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