Sun.

紅き鷹への葬送曲 2  

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 入り口前にいた注意力散漫な見張りを、ジーニの【眠りの雲】で眠らせて処理すると、一行は一気にアジト内へと足を進めた。
 アジトは、元は国で作った砦が不要になり放棄されたものを、勝手に紅き鷹旅団が使っているらしい。 
 隊列を組み、一番前をエディンが進む。

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 途中の壁にあった矢の飛ぶ仕掛けを無事解除し、初めに現れた扉に聞き耳をすると、どうもひとりだけ部屋の中で動いているらしい。

「多分、この向こうは倉庫だな」
「・・・・・・情報源は欲しいところだな。首領さえ片付けられれば、雑魚をいちいち相手にしないで済む」

と、アレクが言う。
 ひとりであれば苦もなく取り押さえられるだろうと、首領の部屋の位置を聞き出すため、一行は奇襲に出た。
 ギルが躊躇なく中にいた男を殴りつけ、大人しくさせる。
 必要な情報を聞き出すだけ聞き出すと、あっという間にアレクと二人がかりで気絶させた。

「ねえ、ギル。これ」

 ミナスが指さしたのは、小さな宝箱だった。
 そう時間もかからず解除できそうだと、毒針の罠を短時間で外して中を改めたエディンの目に、金色の鈍い輝きが映った。

「金鉱石か・・・」

 一番ポピュラーな鉱石で、通常出回っている金とは違い、とても加工が難しいとされる。
 引き取り価格はとても安いとされているが、幸い、”金狼の牙”たちには、こういった鉱石を高く買い取ってくれる心当たりがあった。
 他に、この部屋で目に付くような物はない。

 気絶させた男の情報によると、首領と魔術師は、普段別々の部屋にいるのだという。
 下手に歩き回って見つかってしまうと、もぐりだという魔術師を、首領と一緒に相手取らなくてはならないので、彼らは目的である首領の部屋へ一気に行こうということになった。

 部屋の前まで静かに移動し、お馴染みとなってきた補助魔法と召喚魔法を小声で唱える。
 エディンは、ここに来る前に緊急で仕込まれた【暗殺の一撃】のやり方を、脳内でシミュレートしていた。
 できれば首領をあの技でしとめておきたい。そうすれば、魔術師に襲撃を気づかれることもないだろう。
 しかし、【暗殺の一撃】は、このところめきめきと実力の上がってきたエディンにも、難しい技であった。上手くタイミングがつかめるとは到底思えないので、もし技を出す隙があれば僥倖であろうということは、本人にも痛いほど分かっていた。

「よし、みんな。覚悟はいいか?」

 エディンの思惑をよそにしたギルの呼びかけに、他の一同が頷く。

「じゃ、いくぞ・・・・・・」

 エディンがそっとドアを開けた。

2012/11/18 19:46 [edit]

category: 紅き鷹への葬送曲

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