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謎の地下室1  

「おい、あんたら今日は暇か?」

 宿の親父さんが唐突にそう一行に切り出したのは、まだ午前中のことだった。
 顔を全員見合わせた後、ジーニが答える。

「ええ、そうだけど」
「そりゃ良かった。あんたらに頼みたいことがあるんだ」

 親父さんの頼みとは、ただの留守番だった。
 これから用があって出かける、と言った親父さんの顔は、こっちが「大丈夫か?」と声を掛けたくなるくらい疲れている。

「いつ戻ってくるんだ?」

というエディンの問いに、親父さんが応じる。

「まあ、夜までに戻るだろう」
「構わないさ。安心して行ってくると良い」

 アレクが鷹揚に頷き、エディンが「気をつけてな」と手を振った。

 今日一日中暇だね、と言うミナスをよそに、いそいそとカードを持ってきたのはギルだった。
 彼は、大胆で粗野なように見えて、意外とこういう気遣いは心得ている。
 とは言うものの、さすがにババ抜きばかり30回もやっていると、飽きが来る。

「じゃあ、誰か他の遊び知らない?」

というリーダーの声に、一同は黙り込んでしまった。

「・・・・・・だめじゃん」
「ま、いいでしょう。気晴らしに葡萄酒でも取って参ります」

 エディンがため息をつく様子を見て、アウロラは場を取り繕うように言った。
 そして、そのまま移動しようとして、「きゃあ!」という悲鳴と共に、大きな音がする。

「あいたたたた・・・」
「大丈夫か?」

 駆け寄ってきたエディンが、アウロラの華奢な体を助け起こした。
 ギルが彼女の紫の法衣についたホコリを払ってやりながら、

「床が脆くなって崩れたみたいだな」

と言った。
 その声に集まった仲間たちだったが、ミナスがふと呟く。

「これって階段じゃない?」
「本当だ。こんなところに地下室なんてあったんだ」

 呆れたように古びた階段を眺めるジーニだったが、ふと何か違和感を感じることに気付いた。
 この階段は、どちらかというと遺跡にあるようなもののような気がしたのだ。
 冒険者の宿の地下に遺跡とは、宿の親父さんは果たして知っているだろうか?
 そうこうしてるうちに、ギルが面白がって入ろうと言い出した。
 暇を持て余していた一行は、他にすることもなく謎の階段へと潜ることにしたのだった。

2012/11/02 00:30 [edit]

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