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Wed.

葡萄酒運びの護衛 3  

冒険者たちは日が沈むまで街道を進み、その晩は街道沿いの宿場町で宿をとった。

「この宿なら馬車ごと泊まれそうですね」

そういってエレンが選んだのは、宿場町でも比較的大き目の宿だった。
狼の隠れ家と比べても明らかに大きい。
野宿が当たり前の冒険者たちにとっては、このような宿に泊まるのはかなり珍しいことだ。

部屋に通された後、冒険者たちは宿で準備された食事をとった。それなりに豪華なメニューだったが、味の方は狼の隠れ家の料理と比べると物足りない。

鹿肉と根菜のシチューや川魚のグリルを口に入れ、塩気とハーブが足りないと、小さく眉間に皺を寄せてエディンが唸る。
その顔を見ながら、ミナスが、

「やっぱり親父の味が一番だな」

と笑った。
そんなに狼の隠れ家の料理は美味しいのかと、エレンが首を傾げる。
ジーニは、手元のライスプディングをつつきながら返した。

「エレンさんの口に合うかは分からないけどね。結局、食べなれた味が一番よ」
「確かに、そうかもしれませんね」

食事が終わり、彼らは部屋に戻って打ち合わせをした。
明日は街道から外れ、カラコ村に続く山へ向かう予定だ。
村に続く山道は一本しかないので、迷うことはない。

村までの行程を再度確かめた後、ギルが不意に尋ねた。

「ところで、こんな大きな宿に泊まって、宿代は大丈夫なのか?」

それは、パーティ全員が、なんとなく抱いていた意見だった。

「宿代は村から出ますので、心配なさらなくても大丈夫ですよ」
「へえ。結構裕福な村なのね」
「本当はそんなに贅沢できるお金はないんですけど、安宿に泊まって馬車を盗まれたら困りますから・・・・・・」

アレクが頷く。

「確かに、今は葡萄酒も積んでるし、用心に越したことはないな」
「エレンさん、リューンに来るのが初めてって言ってたけど、意外にしっかりしてるんだな」

ギルの失礼な発言に慌てたのは、礼儀にうるさいアウロラと、交渉役のエディンだ。
二人でギルの口を塞いだが、出てしまった発言は元に戻らない。
無理やりギルの頭を下げさせるエディンと、代わりに頭を下げるアウロラの様子を見て、エレンが困ったように笑う。

「去年まで使いを担当してた人に旅の心得を教わったんです。うちの村は代々そうやって使いのものを育ててきたんですよ」
「へえ、いい先輩がいるんだな」
「もちろん、旅の心得って言っても付け焼刃ですけど・・・・・・。実際外の世界に出てみて、びっくりすることばかりですよ」

その後、エレンに今までの旅の話をして欲しいとせがまれ、眠るまでにまだ少し時間があるからと、こないだの泥沼の大蛇退治について、口々に話をした。
エディンが、俺たちも駆け出しだから、大した話は出来ないぞと前置きしてたのだが、彼女はそれでも真剣に聞き入り、大いに興奮していた。

2012/07/25 21:14 [edit]

category: 葡萄酒運びの護衛

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