Under the stoneその3
ほぐほぐと髭を動かした後に、穴の奥へするりと入っていった茶色の毛玉は、しばらく中で小さな手足を動かしてあちこち駆け回っていたようだが、ちゃんと籠からの解放者――水晶の仕掛けを解いて南京錠の鍵を入手した、ロンドの元へ帰ってきた。
ハムスターが丸められた紙切れを咥えている。
「おう、ちびすけ。ご苦労だったな」
湿って乾いてを繰り返したためにすっかりごわついてしまった紙を、ロンドが受け取り、彼の出来得る範囲内で丁寧に広げようと悪戦苦闘する間、ハムスターは短い前足をくるくる顔に擦り付けて洗っていた。
ハムスターが丸められた紙切れを咥えている。
「おう、ちびすけ。ご苦労だったな」
湿って乾いてを繰り返したためにすっかりごわついてしまった紙を、ロンドが受け取り、彼の出来得る範囲内で丁寧に広げようと悪戦苦闘する間、ハムスターは短い前足をくるくる顔に擦り付けて洗っていた。