かぼちゃ屋敷の夢その4

 自分と同じ白髪の、自分とはずいぶん違う体躯の人間が、部屋の片隅に体育座りをしているのを見つけたロンドは、訝しげな顔になってずかずかと近づいた。
 頭部につける南瓜の被り物を抱えた魔女っ子は、ぎょっとした顔になって思わず後ずさる。

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かぼちゃ屋敷の夢その3

「……」

 ロンドは、しきりに自分の名前を呼んでくる人魂に顔を引きつらせた。

「……ロンド!ロンド!!」
「うわあぁっ!?って……その声は、アンジェか?」
「うん、そうだよ!よかった、やっと兄ちゃんに気づいてもらえた…」
「アンジェ……」

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かぼちゃ屋敷の夢その2

「いやー、お客さんは記念すべき第一号の来客!!嬉しいねえ嬉しいねえ!!」
「や、やった!!……じゃなくて。俺は何でこんな所にいるんだ。あと皆はどこいった!?」
「さっきも言ったよー、ここはかぼちゃ屋敷!君の友達もみんなここにいるよ!」

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かぼちゃ屋敷の夢その1

 子供達のために、ハロウィン用新作菓子を試していたのが一週間前。
 もうそろそろ、本格的に万聖節前夜がやってくるというある日、その依頼人が仕事を持ち込んできたのだった。

「……というわけで、君達にはその屋敷の調査をしてもらいたい」

かぼちゃ屋敷の夢

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シンプルに作ったら整合性と雰囲気は二の次になったシナリオ

 こんにちは、Leeffesです。
 面白いシナリオを作ってくださる某シナリオ作者様のテンプレートが非常にわかりやすく素敵だったので、それを元にシンプルなシナリオ作ろうとしたら100KB祭りの締め切り過ぎてたという、なんだかしょっぱい事情の作品になっちゃいました。
 何もかも、さっさと作って投稿しなかった私が悪い。

 雰囲気としては殺伐?
 洞窟の必然性はない?
 そういう感じのシナリオです…あれ、全部否定じゃないか。

 ちなみに、今回は森野詩愛様主催の病み鍋祭にて出品いたしております。
 Leeffes以外の素敵な作者様と比べると、ちょっと病んでる方向性が祭の意図と合ってないかもしれないですが、お時間がある方や、お優しい方などいらっしゃいましたら、またテストプレイお付き合いお願いします。


  雑貨屋の敵討ち

2016年4月28日をもって、Ver1.00として完成版といたします。
テストプレイにご協力いただきました皆様、ご自分のシナリオフォルダにダウンロードしてくださった皆様。
病み具合が足りないというかドラマがPC寄りじゃないのですが、それでも遊んで下さってありがとうございました!


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歯車ぐるぐるな感じになったらいいなシナリオ

 こんにちは、Leeffesです。
 白鳥都市のテストプレイを引きずったまま、また違うシナリオに手をつけています。
 しかも街。いい加減にしろと言われても仕方ないな。うむ。

 以前にスチームパンク挑戦してあえなく違うものとなったので、今回はちょっとだけでも近づいているいいなと。
 好きな素材作者さんの絵が増えていたので、それに便乗してちょこちょこと技能を増やしたり、ごはんとお酒も当然のごとくなんか作っていたりしています。でも沃穣の楽園の焼き直しみたい。
 まあ、あっちはプライベートシナリオのままなんで。

 また時間のあるやさしいご奇特なテストプレイヤー様がおられましたら、どうぞお付き合いよろしくお願いします。

  歯車都市ギアウッド

2016年4月5日をもって、Ver1.00として完成版といたします。
テストプレイにご協力いただきました皆様、ご自分のシナリオフォルダにダウンロードしてくださった皆様。
作者の妄想するスチームパンクの再挑戦に付き合っていただき、ありがとうございました!



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鈍色錆通り後のハロウィン・ナイト!その2

 さて、仮装をして≪狼の隠れ家≫に戻ってきた冒険者達だったが、1階では宿の亭主と給仕の娘さんが忙しなく働いている。

「あぁ、忙しい忙しい」

と言って、墓石の被り物の横をぱたぱたと駆け抜けていく。

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鈍色錆通り後のハロウィン・ナイト!その1

 そろそろ、秋風に本格的に冬の寒さが忍び寄る頃――。

「あら、もうすぐ万聖節だわ」
「ああ。その前にハロウィンだけどな」

鈍色錆通り

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妖魔の砦その3

 いくつもの扉があり、そのほとんどにゴブリンたちの声がする。
 いびき声、複数の足音とゴブリン語による話し声、たまに機嫌の良さそうな談笑……それらの扉の向こうに、ゴブリンのリーダーたる存在がいるとは判断できず、旗を掲げる爪は二階にある一番奥の扉の前まで来ていた。
 一人先行して扉の向こうにある部屋の聞き耳を行うと、アンジェははっとして仲間たちの方へとにじり寄った。

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妖魔の砦その2

 城砦裏手にある崖へ、数日かけて辿り着く。
 進み出たバイアンが荷物袋を地面に下ろし、通常の品より太くて頑丈そうなロープを中から苦労して取り出した。
 彼の言によると、すでにアルエス駐屯軍は前日に布陣したらしい。
 刻限は今日の正午――突っ立った赤毛を風に揺らしながら、真剣な顔でバイアンは注意する。

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妖魔の砦その1

 本日、旗を掲げる爪が着席して話を聞いているのは、珍しいことに≪狼の隠れ家≫ではなくアルエス駐屯軍の兵舎の中であった。
 装飾といったものを一切省いた簡素だが頑丈な建物に、居心地の悪さを感じながら彼らは席についている。
 それというのも、アルエス近辺の砦に妖魔――ゴブリンやホブゴブリンの群れが住み着いてしまい、砦がもともと持っていた防御力の強さにいまだ駐屯軍が攻めあぐねているため、ついに冒険者の手を借りて、妖魔の首領を狩ってしまおうという計画が持ち上がったからである。

妖魔の砦

 そのお鉢が、≪狼の隠れ家≫に所属している彼らに回ってきたわけだった。

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狼の森その2

 この森は藪が深い箇所が多々あり、人が通れる道というのが限定されてしまうようである。
 特に体力に不安のあるテアやウィルバーを気遣い、野伏の経験を持つ悪魔は、神経を研ぎ澄ませて斥候役を務めた。
 途中、一際大きな体躯を持ちながら、何となく動きの鈍い狼を仕留めたパーティは、あまりの藪の深さにとうとう一方向にしか進めなくなってきた。
 ある地点で足を止めたアンジェが仲間を振り返る。
 耳のいい彼女は、誰より先に獣の息遣いらしきものを聞き取ったのである。

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狼の森その1

「ちょっと使いすぎちゃったわね……」
「それだけ色々と買い揃える必要があったんですよ。アンジェやあなたの習得した技術も、テアの新しい歌も、決して無駄にはならないでしょうから」
「それは分かってるんだけど、やっぱり私のは後回しにしても良かったかなって」

 ハーブティを片手にパーティの出納帳を書いて計算しているウィルバーの横で、頬杖をついたシシリーが反省しているようにため息をついた。
 近所の依頼の後に、他の街や色んな店を見て回ったついでに、ちょっとした依頼も受けて稼ぐには稼いだのだが、それ以上に支出も多かった。
 何しろ残額が銀貨300枚である。
 そろそろ手軽に行って帰ってこれる仕事を探さないといけないわね、とリーダーが考えていると、違うテーブルでテアが捲っていた依頼書の束をふと止めた。

狼の森

「おや、狼退治かえ?」
「ん、狼?」

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空となるか?その2

「もう~。どうして、遅かったの?」

 唇を尖らせたリタの文句に、少しだけ首を傾げてシシリーが宥める。

「ごめんね。少し、君のおばあちゃんと話をしていたんです」
「早く!早く行こう!」

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空となるか?その1

 怠けている一行を叱咤し少々強引に送り出した依頼で、かなりのトラブルが起きてしまったことを悔やんでいた宿の亭主が、早朝に貼り出した依頼書はずいぶん拙い文字で書かれていた。
 亭主の厚意により、常よりちょっとだけおかずの多い朝食を食べ終わったアンジェが、きょとんとした表情でそれを眺めている。

空となるか?

「ね、親父さん。これってどんな依頼なの?」
「おお、これか…詳しいことは、直接聞きに来て欲しいって話になってたな」

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そこにいるその5

 急ぎ、村に帰った冒険者達が村人と総出で西の岩山で見つけた子供達は、死因の違いはそれぞれあれど、状況からして不慮の事故に遭い、亡くなったものと推測される。
 夜更けまで捜索を手伝った旗を掲げる爪に、村長は丁寧に礼を述べて報酬を支払った。

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そこにいるその4

 ジェインの馬車に同乗させてもらい、リューンへの通り道の中ほどで馬車から降りた冒険者たちは、『大男・眼帯の女性・緑色の魔女』という3人組の賊を探して、小さな森の中を彷徨っていた。
 しばし屈みこんで辺りを調べていたアンジェが、立ち上がって仲間に呼びかける。

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そこにいるその3

日没まで3時間から4時間ほど。
 日が暮れるまでにやれることをと決意した一行は、村人から情報を収集しつつ集落を回った。
 彼らにとって不本意なことに、村長が別に情報を集める過程で盗賊の話をしていたせいか、冒険者を盗賊と勘違いして勝手に怯えられたりもしたのだが、肝心の盗賊を見たという証言や、盗賊に襲われた人間などが見つからないことに違和感を覚えた。
 少なくとも、数日前に出稼ぎから帰ってきた者は、盗賊についての話はしていなかったという。

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そこにいるその2

 最近、リューンと村を繋ぐ道で盗賊が出ると聞いていたが教われなくて何よりだ、と集落近くの森についてから零していた青年は、非常に忙しげな様子で馬車から彼らを降ろすと、また人手を探しにリューンへ行くと説明し、馬首を再び交易都市の方向へと向けた。
 呆れたようにシシリーが言う。

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そこにいるその1

 眠い眠いと零す冒険者たち――旗を掲げる爪一行に、宿の亭主は先ほどからくどくどと説教していた。
 もう昼前だというのに、一向に腰を上げる様子が見られない。
 精霊であるランプさんを連れて来てから、すでに3日ほど経っている。

そこにいる

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真夜中のランプさんその4

 一際大きな卓のある食堂で麻袋を、一階から二階に続く白い手すりがまだ綺麗な階段でロープを見つけた一行は、暖炉のある書斎へと乗り込んでいった。

「火消し壺があるよ。持ってく?」
「うん。さっきの丸いのを、それに閉じ込められるかもしれないね……それにしても…」

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真夜中のランプさんその3

「……それで?」
「め、目が合った……」

 ようやく生ける彫像からガタガタ震える人間にまでクラスチェンジしたシシリーに、ウィルバーは辛抱強く問いかけ続けている。

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真夜中のランプさんその2

「うわあ、大きな屋敷だな……」

 呆れるような広さの『別荘』に、ロンドは口をぽかんと開けて慨嘆をした。

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真夜中のランプさんその1

 首を捻りながら貼り紙を眺めているアンジェが気になり、

「どうしたんじゃ、おちびちゃん?」

とテアが声をかけた。

真夜中のランプさん

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旗を掲げる爪~ウィルバーが学院を辞めた理由

「あのさー、僕知りてぇことあるんだけど」

 ある日の朝、もぎゅもぎゅと胡桃入りパンを頬張っていたテーゼンが問うた。

「ウィルって、どうして魔術師学院だかって所を辞めたの?」

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大時計その4

 オーブのあった部屋をすり抜け更に奥へと進むと、そこにはかなり古びた石板が壁にかけてあった。

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大時計その3

 塔内は思ったより狭く、6人は一列となって階段を上がっていった。

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大時計その2


 辿り着いたルオランの町は、平凡と言えば平凡な町であった。
 人々は喜怒哀楽のそれぞれの表情をしながら、さざめきあって道を歩いている。

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大時計その1

 不可解な異変の調査をお願いしたい――そう書かれている依頼書を見つけたテアは、小さくふむと呟きつつ貼り紙を剥がした。
 拘束期間は帰還を含め一週間、やや長いように思われるが、その代わり報酬は銀貨800枚と少々高めである。

大時計

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パーティ名会議後の魔女の依頼その3

 頭蓋骨部分に絡んでいた白い花を貰った一行は、もう一つの道へと歩き出していた。

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当ブログは、Cardwirth関連に限りリンクフリーです。報告は不要ですが、もしご報告があれば相互リンクさせていただきたいと思っております。

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