月光に踊る長靴 7
ギルが骸骨戦士の攻撃を引き受けすぎて最初に倒れてしまったものの、概ね戦いは、冒険者に有利に進んでいた。

魔法の厄介なインプと老コボルトを早めに片付け、気絶したギル以外に【魔法の障壁】がかかる。
ミナスが【水淑女の守】でギルの傷を癒す。
このまま、力で押し切れると思った矢先に・・・・・・。
「プルクラ!?何でここに!」
なんと、コーシカの飼い主であるプルクラが、森の奥から現れてしまったではないか。
「あっ・・・・・・ジュビアさんに聞いたの。あなたたちが森に行くって。それで、居ても立ってもいられなくなって・・・・・・」
「仕方ないくらい優しい子ね、プルクラって。隠れてなさい、こっち!」
ジーニがすかさず、自分の後ろへと少女の華奢な体を押しやる。これで、魔法の目標にはならないはずだ。
少女を逃がしてしまったダークエルフは、用意した【縛鎖の法】でエディンを麻痺状態にするが、その倒れていく脇から走り寄ったギルの刃先に胸板を裂かれた。
「ぐはっ!まさか・・・・・・この俺が人間に・・・・・・ッ!」
ダークエルフが倒れた時、彼の懐から何かが飛び出し、満月の森の奥に消えていった。
アウロラが細い声で呟く。
「・・・・・・妖精たち?」
「そのようだね。捕まってたのか。無事で何よりだ」
アイルーロスがほっとした様子で言った。
戦い終わってみると、辺りはすっかり静まり返っていた。
踊り騒いでいた妖精たちもどこかへと消え、ただ満月だけがぽっかりと、そこを照らしていた。
「ありがとう。君達のおかげで勝てたよ」
「なに、大したことはしてないさ」
荒い息をつくアイルーロスに向かって、ギルは笑顔を見せた。本当は、彼自身も【癒身の法】が必要な怪我であったけれども・・・・・・。
「さてと―――プルクラはどこに隠れたんだ?」
治療を受けつつ少女を探し始めたギルを見て、ガートや他の”ケット・シー”も、妙なことにならぬうちにと去っていく。
大きな木の洞に隠れていたプルクラが、スカートについた木の葉を払いつつ出てきた。
「コーシカ?・・・・・・コーシカっ!」
少女に呼ばれ、白猫―――コーシカはプルクラの腕の中に飛び込んだ。
アイルーロスが、そんな1人と一匹の前に進み出る。
「やあ、キミがプルクラさんだね」
「え・・・・・・え、あ―――ええぇっ!?」
すっかり動転してしまったプルクラに、黙って成り行きを見守っていた冒険者たちは、耐え切れず大声で笑い出した。
そして、コーシカの失踪とこれからのことについて、アイルーロスとプルクラは話をし終わった。
プルクラは、アイルーロスとコーシカの好き合ってる様子を見て、2人を分かつことを諦めたらしい。
時々会いにきてね、と言ってコーシカを見送った少女の背中を、アレクはよくやったと軽く叩いて誉めた。
※収入1600sp+2200sp(フォーチュン=ベル+月光に踊る長靴)※
--------------------------------------------------------
■後書きまたは言い訳
6回目のお仕事は、あきらつかささんのシナリオで月光に踊る長靴です。
愛らしい妖精のケット・シーがたくさん出てくるこのシナリオですが、実は続編がございます。
Leeffesも適正レベルに入り次第、その続編をプレイする予定でおりますので、ケット・シーファンの皆さまはもう少しだけお待ちくださいね。
強いモンスターを相手に命を賭ける冒険も、もちろんカッコイイのですが、低レベルの間はこういうほのぼのした冒険もゆっくりし楽しんでいきたいと思います。
アイルーロスとコーシカが、末永く幸せでありますように。
当リプレイはGroupAsk製作のフリーソフト『Card Wirth』を基にしたリプレイ小説です。
著作権はそれぞれのシナリオの製作者様にあります。
また小説内で用いられたスキル、アイテム、キャスト、召喚獣等は、それぞれの製作者様にあります。使用されている画像の著作権者様へ、問題がありましたら、大変お手数ですがご連絡をお願いいたします。適切に対処いたします。

魔法の厄介なインプと老コボルトを早めに片付け、気絶したギル以外に【魔法の障壁】がかかる。
ミナスが【水淑女の守】でギルの傷を癒す。
このまま、力で押し切れると思った矢先に・・・・・・。
「プルクラ!?何でここに!」
なんと、コーシカの飼い主であるプルクラが、森の奥から現れてしまったではないか。
「あっ・・・・・・ジュビアさんに聞いたの。あなたたちが森に行くって。それで、居ても立ってもいられなくなって・・・・・・」
「仕方ないくらい優しい子ね、プルクラって。隠れてなさい、こっち!」
ジーニがすかさず、自分の後ろへと少女の華奢な体を押しやる。これで、魔法の目標にはならないはずだ。
少女を逃がしてしまったダークエルフは、用意した【縛鎖の法】でエディンを麻痺状態にするが、その倒れていく脇から走り寄ったギルの刃先に胸板を裂かれた。
「ぐはっ!まさか・・・・・・この俺が人間に・・・・・・ッ!」
ダークエルフが倒れた時、彼の懐から何かが飛び出し、満月の森の奥に消えていった。
アウロラが細い声で呟く。
「・・・・・・妖精たち?」
「そのようだね。捕まってたのか。無事で何よりだ」
アイルーロスがほっとした様子で言った。
戦い終わってみると、辺りはすっかり静まり返っていた。
踊り騒いでいた妖精たちもどこかへと消え、ただ満月だけがぽっかりと、そこを照らしていた。
「ありがとう。君達のおかげで勝てたよ」
「なに、大したことはしてないさ」
荒い息をつくアイルーロスに向かって、ギルは笑顔を見せた。本当は、彼自身も【癒身の法】が必要な怪我であったけれども・・・・・・。
「さてと―――プルクラはどこに隠れたんだ?」
治療を受けつつ少女を探し始めたギルを見て、ガートや他の”ケット・シー”も、妙なことにならぬうちにと去っていく。
大きな木の洞に隠れていたプルクラが、スカートについた木の葉を払いつつ出てきた。
「コーシカ?・・・・・・コーシカっ!」
少女に呼ばれ、白猫―――コーシカはプルクラの腕の中に飛び込んだ。
アイルーロスが、そんな1人と一匹の前に進み出る。
「やあ、キミがプルクラさんだね」
「え・・・・・・え、あ―――ええぇっ!?」
すっかり動転してしまったプルクラに、黙って成り行きを見守っていた冒険者たちは、耐え切れず大声で笑い出した。
そして、コーシカの失踪とこれからのことについて、アイルーロスとプルクラは話をし終わった。
プルクラは、アイルーロスとコーシカの好き合ってる様子を見て、2人を分かつことを諦めたらしい。
時々会いにきてね、と言ってコーシカを見送った少女の背中を、アレクはよくやったと軽く叩いて誉めた。
※収入1600sp+2200sp(フォーチュン=ベル+月光に踊る長靴)※
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■後書きまたは言い訳
6回目のお仕事は、あきらつかささんのシナリオで月光に踊る長靴です。
愛らしい妖精のケット・シーがたくさん出てくるこのシナリオですが、実は続編がございます。
Leeffesも適正レベルに入り次第、その続編をプレイする予定でおりますので、ケット・シーファンの皆さまはもう少しだけお待ちくださいね。
強いモンスターを相手に命を賭ける冒険も、もちろんカッコイイのですが、低レベルの間はこういうほのぼのした冒険もゆっくりし楽しんでいきたいと思います。
アイルーロスとコーシカが、末永く幸せでありますように。
当リプレイはGroupAsk製作のフリーソフト『Card Wirth』を基にしたリプレイ小説です。
著作権はそれぞれのシナリオの製作者様にあります。
また小説内で用いられたスキル、アイテム、キャスト、召喚獣等は、それぞれの製作者様にあります。使用されている画像の著作権者様へ、問題がありましたら、大変お手数ですがご連絡をお願いいたします。適切に対処いたします。