ヒュンと鋭い音を立てて突き込まれた短剣を、フタバは余裕のある動きで受け流し、返す刃で肩に浅く斬りつける。

「ひっ……!」

 必死で抵抗しようと短剣を持ち替えて一歩踏み込んだ敵に、低い体勢から無理矢理振り上げた斧が襲い掛かり、恐ろしいほどの膂力で右脇腹から斜めに人体が断ち切られた。
 ごろりと転がる味方の身体を避けた男が、真っ青になって命乞いをする。

「たっ、助けてくれ!何でもするから……!」
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2019/09/13 13:06 [edit]

category: トトリスからリューンまで

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「慈悲深き聖北の神よ、癒しの御業を現したまえ…」
「ううおぉ……気持ち良い……」

 目の詰まった毛織物のズボンを引き裂くようにあった傷口が、ミハイルの【癒身の法】による効果でみるみるうちに塞がっていく。
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2019/09/13 13:04 [edit]

category: トトリスからリューンまで

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 小さな兄妹の悲劇の痕跡だった洞窟を離れ、トトリスからリューンまでを繋ぐ街道をフレッドたちは歩いていた。
 この辺りは比較的整備が遅れている方で、針葉樹林の立ち並ぶ景色には、人の手による建築物があからさまに少ない。とはいうものの、行商人は構わず通るし、聖北の巡礼者の旅程などに組み込まれてはいるので、もう少し歩けば宿屋もあるはずだ。
 油断はしていないものの、黙りこくって歩くのも気が塞ぐからと、最初に引き合わされた時には詳細を話さなかった『冒険者になった理由』を、互いに説明しながら進んでいる。
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2019/09/13 13:03 [edit]

category: トトリスからリューンまで

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