怨霊の洞窟その3

 ミハイルがしくじった時の備えにと、洞窟の入口でも唱えた【輝星の矢】の呪文を、カノンは中断して息をついた。思っていたより連携の取れた戦いになったが、さすがにモイラが主を庇って敵の一撃を受けた時は、冷静沈着な彼もひやりとしたものだ。

「ふー、何とかなったな。従者さんは癒した方が良いんじゃないか?」
「あ、いや、妙な打撃だったので体勢を崩したが、負傷はそれ程でもないので」

 それよりも、とモイラは視線を奥の方へと向けた。岩盤の崩れた辺りで、フェアリーがさっきからウロウロしているのである。

「リュミエール殿は、いったい何を?」

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怨霊の洞窟その2

「やれやれ、術が万全に効いてよかった」

 隠れていた叢を揺らし、ひょっこり頭を出したのはハーフエルフの魔術師だった。
 怨霊が出現するという洞窟まで、おおよそ3~4時間。これといった難所もなく、フレッドたちは問題の洞窟に辿り着き、入口に蟠っていた何らかの不浄な”気配”をどうにかして、中に入ろうと思っていたのだが……。
 いざという時のために、ミハイルの【亡者退散】は温存しておきたい。

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怨霊の洞窟その1

 フレッドたち一行は報酬を得たことから、新たなスキルの導入とアイテム購入について、長い間話し合った。予算にだいぶ限りがあるので、呪文にしろ技にしろ一つだけにしようと、まずこれについては早く決まったのだが、肝心のスキルを何にするか、残った金で何の道具を買うか、意見が色々出たため紛糾したのである。
 明確にリーダーを決めたわけでもないので、互いの意見のぶつかり合いは激化した。

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