洞窟にてその1
この仕事の貼り紙を出してきた村に向かう途中、精霊と妖精の棲む森で魔神を退治することになったが、旗を掲げる爪は無事に目的地へ到着した。
村の人々が暗い顔をしているのを見て、もしかしたら大量の犠牲者が出てしまったのかと危惧した一行だったが、不幸中の幸いと言うべきかそんな事はなく、
「最初に噛まれた1人以外、近隣の住人や旅人に被害はありません。これから他の者が襲われる前に、皆さんに退治してほしいのです」
と村長から告げられた。
暗い顔をしていたのは、夜が訪れるたびに今度こそ犠牲者が出るのでは、と恐れてろくに眠れないからという理由だったらしい。
それを聞いたシシリーは、真剣な顔をして呟いた。
「吸血鬼がどこで眠っているのか、分かるといいのだけど……」

村の人々が暗い顔をしているのを見て、もしかしたら大量の犠牲者が出てしまったのかと危惧した一行だったが、不幸中の幸いと言うべきかそんな事はなく、
「最初に噛まれた1人以外、近隣の住人や旅人に被害はありません。これから他の者が襲われる前に、皆さんに退治してほしいのです」
と村長から告げられた。
暗い顔をしていたのは、夜が訪れるたびに今度こそ犠牲者が出るのでは、と恐れてろくに眠れないからという理由だったらしい。
それを聞いたシシリーは、真剣な顔をして呟いた。
「吸血鬼がどこで眠っているのか、分かるといいのだけど……」
