とある一日後のあの日から20日後その3

「死霊術師との戦いって、これで何回目だっけ?」
「覚えているだけで3回目ですかね。アンジェ、そんな恨めしげな目で私を見るのはお止めなさい。親父さんと娘さんも、ご馳走は取っておけるだけ取っておくと約束してくれたじゃないですか」
「だってさ~。うちの宿の不始末じゃないのに、よりによって親父さんの誕生日の時に頼んでこなくたって…」

 アンジェがしきりに愚痴るのも無理はなかった。
 宿の亭主の誕生日パーティが盛り上がって、乾杯を繰り返していた時に転がり込んできたのは、リューン近郊に土地を持つ領主だったのである。
 彼は突如現れたという炎の悪魔を、他の冒険者の店で雇ったパーティに対処させていた。
 しかし数日後、今度は別荘に死霊術師が現れたということで、何度かその手の術者とやりあった経験があるという旗を掲げる爪を探し出し、依頼を持ち込んできたのである。

あの日から20日後

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とある一日後のあの日から20日後その2

「いらっしゃい……」

 暗く、細々と灯されている蝋燭が頼りなげに揺れている。
 ≪狼の隠れ家≫よりは新しいのだろうが、質素というか、雑貨屋の割に飾り気の無い店であった。
 窓の少ない室内のせいだろうか、どうにも陰鬱な印象を受ける店主だったが、入り口から入ってきた少女の姿を認めると、たちまち声が一オクターブ上がる。

「ってシシリーじゃん。どしたよ今日は?」
「ええ、実はね…」

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とある日の一日後のあの日から20日後その1

 青い空に薄い雲のたなびく、ある日の朝のことだった。
 熟練の冒険者パーティは、ほとんどが出払っている。
 旗を掲げる爪は、既にシシリーやテアなど早起きが習慣になっている者が1階のいつものテーブルについていたが、今しがた起きだした面子も、ゆっくりと階段を下りてくる所だった。
 先頭に立って大きな欠伸をしているのはテーゼンである。

ある日の一日

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