Sat.

花の下その3  

 その頃―――。

「出口、ないわね…」

 あの途轍もない眠気から必死に覚醒したシシリーは、白いだけの空間を、出口目指して一心に進んでいた。
 一度だけ立ち止まった時、例のここにシシリーを連れて来た女性が現れ、

「逃げては駄目…。あなたは私の探し物の代わり…どこへも行けないわ…」

とかなり意味深なことを囁いて姿を消したが、シシリーは彼女の言っている意味がよく分からず、怯えることもせずにさっさと歩き始めていた。
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2016/04/23 12:01 [edit]

category: 花の下

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Sat.

花の下その2  

「うう…ん…」

 シシリーはゆっくりと目を開けた。
 視界が酷くボンヤリしていて――なんだか、とても眠かった。

(…ダメだわ…眠い…)
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2016/04/23 11:58 [edit]

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Sat.

花の下その1  

「遅くなっちゃったわね」

 暮れゆくリューンの街を見つめつつ、シシリーは小声で呟く。
 彼女はこの日、街中へ1人で買出しに来ていた。
 最近の旗を掲げる爪は、ロンドが氷鏡の化け物によって監禁された事件の後、彼が勝手に買い漁っていた雑貨をウィルバーが容赦なく売り飛ばしたり、リューン市内のとある不思議な搭に挑戦して宝箱を開けたりしている内に、少し小金が貯まっていた。
 そのため、先頃ようやっと【愛の手管】という新曲を書き上げたテアを労わる意味で、彼女のための新しい防具をあれこれ物色したり、ついでに自分やアンジェの食べるおやつを買ったりしていたら、いつの間にやら日が沈みかけていたのである。

花の下
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2016/04/23 11:54 [edit]

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