不遇の呪文その3

 見回りの人員をアンジェが暗殺したら、それがゾンビであり、不死者を破壊されたことに感づいたクドラ教神官の注進で脱走がばれてしまった冒険者たちは、大量のクドラ教徒に追い回されていた。

「屋敷のどこに、これだけ人がいたんだろうねー」
「人とは限らんぜ。中にはゾンビが混じってるのかも」

 その俊敏さを生かしてパーティを先導するアンジェとテーゼンが、息も切らさず呑気に会話している。

「いたぞ!捕まえろ!」
「逃がすな、追え!」

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不遇の呪文その2

「目は覚めました?」

 縛られた上に眠らされていた一行を揺り起こしたのは、いなくなったと心配されていた僧侶のセリリだった。
 まだくっつこうと努力する瞼を意識的にこじ開けると、石造りの暗い牢屋のような場所にいることが理解できた。

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不遇の呪文その1

 他の都市から帰ってくる途中で妖精を救い、やっと交易都市リューンの≪狼の隠れ家≫に帰ってきた旗を掲げる爪だったが、2日後にはどういうわけか宿の亭主に別室に呼ばれた。
 それは、内密にしたい依頼の話をする時等に使われる半地下の部屋であり、以前≪赤い一夜≫という盗賊団の依頼について話合いを行なった際にも、彼らは亭主にここへ呼びつけられている。
 テーゼンは、鉄格子の嵌まった天井の窓から差す光に目を細めながら、宿の亭主の話に耳を傾けていた。

不遇の呪文

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